見てーっ、きれいな飾りでしょ。新春の恒例「まゆ玉作り」が1月13日、追分公民館で行われました。今日は肌寒い天気で、外では冷たい雪が舞っていました。しかし、中では午前10時の始まりには参加者でいっぱいになりました。若いご夫婦の子供連れも目立ち、約50人で大賑わいになりました。子供たちも大勢集まってきて、年齢は零歳児から小学6年生までと幅広く、願ってもない異年齢同士の子育て環境を過ごすことになりました。

まゆ玉の作り方には米粉を蒸かしてモチモチ状になった材料を使います。色をつけない白いのと、ピンクとグリーンの食紅を薄くつけた三種のものが用意され、材料を適量に分けたお皿がグループに配られました。最初に担当者から簡単な説明を受けた後に、各自で材料をちぎってまゆ玉ぐらいの大きさに丸めて形を整え、切ってきたヤナギの小枝の先に間隔をあけて飾り付ければ、もう出来上がりです。1本を作るのに30分程度は掛かりました。

子供たちは、まゆ玉の形の他にもユニークなものを作っていました。子供に聞いてみると、野菜のニンジン、雛祭りの菱餅、団子の兄弟、キラキラお星さま、駄菓子のねじり棒、アニメのキャラクターと答えてくれて、豊かな発想で個性的な“まゆ玉”を作っていました。子供にとっては、まゆ玉作りというよりは、粘土遊びや泥んこ遊びのイメージだったのかもしれません。どの子も満足げな、いいお顔を見せながら夢中に作っていました。

子供たちは感想について「柔らかいので、形がいじりやすい」「すぐに固まってしまい、崩れない」「今回初めてやってみたけど、面白い」「どんど焼きの時に、食べるのが楽しみ」と、どの子にとっても手作りの作業が喜ばれていました。大人の世界では非日常の体験といいますが、子供にも普段の家庭や学校の生活の中では味わうことのできない機会で、こうした珍しい地域の伝統行事が歓迎されていることも確かなように思われます。